注文住宅を建てる場合には全館空調にする場合と各部屋にエアコンを設置する場合のどちらもあると思います。全館空調の場合には1箇所の屋根裏や床下の空調機器で、家全体の温度・湿度を調整するのであまり問題にはなりませんが、狭小住宅で低予算で家を建てる場合には全館空調という選択ができない場合もあります。その場合、各部屋にエアコンを設置すると基本的にはエアコンの室内機1台に対して室外機1台を置く必要が出てきます。
設計図面上ではエアコン室外機の場所があっても設置できないことも
狭小住宅で敷地ギリギリに家を建てる場合に十分注意したいこととして、エアコンの室外機問題があります。室内機についてはほぼ図面通りに設置できると思いますが、室外機は例えば2階建てや3階建ての場合はバルコニーに設置するか、立ち下ろしして1階部分に室外機を設置するか・・・などの選択肢があります。しかしよく考えてください。
設計図面上ではエアコンの室外機が書いてあるとしても、敷地ギリギリに家が建っている場合には電気工事をする人のはしごもかけられない場合はあります。資格を持っている設計士の人が設計しているのだからそんなことはまずないだろうと考えているかと思いますが、設計をする時には建物そのものを考えてしまいがちで、エアコンの室外機を後からつけるなんてことを考慮できないことも多々あるようです。
特に敷地ギリギリに建つ3階建てのエアコン設置は要注意
このサイトを見ている方はおそらく土地の広さはそんなに広くない状態でなんとか家を建てられないかということを検討している方々は多いと思います。その場合、狭い土地でなんとか家族が暮らせるようにということで3階建てを建てるということも選択肢になってくると思います。しかし3階建てを建てる場合はより慎重にエアコンの設置についても確認すべきです。もしもエアコンをつけずに3階建てを建てて足場を外してしまってからエアコンをつけようと思っても室外機の置き場がないなんてことも起きます。2階建てだったらギリギリはしごや簡易的な足場を組んで工事をしてもらうこともできるかもしれませんが、3階建ての場合にはめちゃめちゃ狭いところにめちゃめちゃ長いはしごをかけて工事するなんてことが現実的ではないことも起きてしまいます。はしごに登って作業するのは危険なことですしはしごを垂直に立てて登るわけにも行きませんのである程度勾配が確保できる場所じゃないと作業ができません。
初めてエアコンを設置するだけじゃなくエアコンが故障してしまって買い換えるなんていう時もどんな風にメンテナンスしたら良いかということを頭の片隅においておきましょう。
エアコンの室外機だけでなく定期的なメンテナンスが必要な屋根や壁材も要注意
今回はエアコンの室外機を例に敷地が狭いところギリギリに建物が建っている場合にはメンテナンスや新設が大変ですよという話をしました。同じように化粧スレートの屋根や、窯業系サイディングで3階建てをしてしまうと、3階のさらに上についている屋根にまで足場を設置して、定期的に塗装や工事をするわけですから、かなりのメンテナンス費がかかってしまいます。
コスパの良い家を建てようとすると実はメンテナンス費用が大きくかかってしまって全くお得でないということもありますので、エアコンや屋根・壁、配管などのメンテナンスもしっかり視野に入れて考えていきたいですね。
自分の持っている土地の中でははしごを建てられない場合でも、お隣さんの敷地を借りれば工事できるなんてこともあるので、近所付き合い、お互い様の関係性も大切ですね。